※この記事は、旧ブログ(2017年2月掲載)の記事を再編集したものです。
こんにちは。
やらかした娘こと、セラピストの寺尾美和子です。
これは2017年の出来事で、旧ブログに掲載していました。
完全にプライベートな出来事を記事にしたもので、こちらに再掲載するかどうか悩みましたが、私自身が、
こんなこともあったなぁ~
と、笑いながら見返して思い出したい。
そして、いつかこの記事を残しておいてよかったと思える日が来るかもしれない。
そう思い、再掲します。
前のお話は、こちら

どうぞ、笑ってやってください!
小さなミスが、大きな出来事に・・・
あのライトはどうしてつけっぱなしにしたんだ?
え?
実家から、浜松の家に帰るために荷物を車の後部座席に積んで
ドアを閉めようとスライドドアのボタンを押してもドアが閉じない
そんな初めての事態に「?」が浮かんでいる私のもとにやってきた父が言いました。
あぁ~~~~!!!!!
そう・・・
車を、実家の難関駐車場に入れるとき、ドアミラー畳むボタンを探すのに、室内灯をつけた・・・
これ、エンジン切ってもついたままだったのぉ~~~~?
現実を解決できないまま、未来の「もしも」を考えるあの時の私
父が言います。
エンジンかけてみろ。
・・・・・・・・うんともすんとも言わないよ~~~(泣)
バッテリーが上がったんだわ。
なぜか笑う父。
バッテリー?
あがったってことは交換?
どうやって?車動かないのに。
来てもらうの?
時間かかる~
帰るの遅くなる~
しかもバッテリー交換て、
ここまで来てもらうって
いくらかかるの~?
誰が来てくれるの~・・・・・
なぜか少し楽しそうに微笑む父を見つめながら、一瞬でいろんなことを考えました。
アワアワするだけの私に父が
ほら。ここを開けろ。
・・・ボンネット?
ボンネット開けるレバーはどこだ?
このへんだよね?
父は私の車のボンネットの中を確認すると
自分の車にむかって行って、なにか準備を始めました。
あ。あのつなげるやつ?
とわかったけど、まだアワアワする私。
なぜか動かない車の運転席に座ったまま、浜松で仕事をしている旦那さんに電話をかける。
かけながら
もしお父さんがいなかったら、私はどうすればよかったの?
と考える。
あ。JAFに電話すればいいのか。そのために会員になってるんだ
とわかってちょっと安心する。
でも、やっぱり父がいてくれてよかった~の方が大きい。
だんなさんは電話に出ない。
当たり前だよ。浜松で仕事してるんだから。
それにもし電話がつながって、旦那さんに事の次第を話したって、旦那さんがなにかできる状況じゃないのに。
父、私のヒーローになる!
父の車が、動けない私の車ギリギリに近づいてきて
ボンネットをあけ、コードでつないでくれました。
エンジンかけてみろ。
・・・かからない・・・
70を過ぎた父の顔がちょっと真剣になる。
まだアワアワ中の私が車の取説を取り出した。
↑やっと建設的な行動!
そして、静かに気づく・・・
車のキーを持ってないとエンジンかからないんだった・・・
車のキーは、私のバッグとともに玄関の中に・・・
バカだ。私(笑)
父にバレないように
だまってバックを取りに行って
改めて運転席に座ってエンジンボタンを押してみる。
かかった~♪
閉まらなかったスライドドアのボタンを父が押すと、スムーズに閉まった。
バッテリーをつないだコードを片付ける父に
このままエンジン切らない方がいいんだよね?
あぁ、切っちゃいかん。
ねぇお父さん、今日も豊川でガソリン入れていきたいんだけど
あれくらい走ったらエンジン切ってもだいじょうぶ?
それっくらい走ればいいだろ。
ねぇねぇ、エアコンは入れない方がいいよね?
あ~、切っといた方がいいな。
2台の車のボンネットが閉まり、
父が父の車をどかすために運転席にむかったので、私も自分の車の運転席へ。
難関駐車場から車を出しました。
なんでそんなに早くハンドル切っとるんだ。
こっちこするぞ~
と、難関駐車場のカリスマから指導を受けながら。
そのまま安全なところまで進み、停車して
じゃあこのまま行くね~ありがとね~♪
と20mほど後ろにいる父に元気に言うと
気をつけて帰れよ~
私が発した言葉よりもはるか大きい声が返ってきました。
うん。ありがとね~
6年経った今も、父は元気です
気をつけて帰れよ
100キロの道のりを、車を走らせて家に帰る我が子を前にしたら
どの親御さんも無意識に言うだろう、普通の言葉。
でも、この日の父のこの言葉には
普段口にしない、
父のたくさんの愛がいっぱい詰まっているように感じて
ひとり、目からにじみ出る汗を手で拭きながら、車を走らせました。
ちょうど1年前にちょっとした病気が見つかり
70を過ぎて生まれて初めて、数日の入院と手術を経験した父。
今回も、麻酔を使う検査を受けるため、
車で病院に行けない父に付き添うために帰省したのでした。
お父さん、生きててくれてありがとう。
もっともっと親孝行したいから、長生きしてよね?
こんな、アホ丸出しな失態を犯してから、6年。
これ以降、自分のミスで車が動かなくなることはありません。
実家へも、この時と同じ車で、何度も帰っています。
そして、この時私のヒーローだった父は、6年経っても元気でいてくれて
借りている市民農園で野菜を作っては、帰った時に持たせてくれたり、小さな段ボールに詰めて、浜松へ送ってきてくれたりします。
先日は
もうすぐサツマイモがとれるから、採れたら送ってやる
と、言ってくれました。
旧ブログを見返して、久しぶりに当時の心臓バクバク加減を思い出して、ひとりでニヤニヤしました。
そして、この父とのやりとりを、新しいこちらのページにも、残しておきたい。
と、思いました。
もっともっと大人になっても、忘れたくない思い出。
そんな私の、小さな思い出を、読んで一緒に笑ってくださって、ありがとうございます♪
ちなみに、
父は、この時私が
「エンジンがかからない・・・」
と絶望の顔で言った時、車のキーを持たないままエンジンをかけようとしていたことを、いまだ知りません。笑