※この記事は旧ブログの記事(2016年12月掲載)を再編集したものです
こんにちは。
アロマテラピーサロン hamacaの寺尾美和子です。
前回、精油をひと瓶使いきることはなかなか大変・・・
というお話をしました。

実は、この精油を使いきった時、じわじわと小さな
よかった~
という気持ちがありました。
今回は、私がなにを「よかった~」と思ったのか。
そこから、精油についてもうひとつ、解説しますね。
精油とは?
精油は、100%植物から成分が抽出され、凝縮された油のような液体です。
植物たちがもつ「生きる力」が、99.9%集められたものが、精油。
精油はたいてい、5mlか、10mlで売られています。
そんな少量の精油をとるのに、どれだけの植物が必要か、ご存知ですか?
実は、びっくりするほどの植物が、必要なんです。
たくさんの植物から採られる精油
植物によって、精油が採れる量は違います。
一回でたくさん採れる植物もあれば、ほんの少ししか採れない精油もあります。
これを「採油率」と言います。
代表的なラベンダーは、どうでしょうか?
6月(2016年)に出かけた河口湖畔にある大石公園です。
たくさんのラベンダーが気持ちよさそうに咲いていました。
植物を手入れされる方が何人もいらっしゃいましたよ。
ラベンダーは、比較的栽培しやすくて、たくさん収穫されるハーブのひとつ。
精油を採る時は、ラベンダーの花や葉っぱ、茎から採ります。
そんなラベンダーは、精油1キロを採るのに150~200キロのラベンダーが必要です。
1キロを1000mlと考えて、10mlの精油瓶100本分の精油を採るのに、
これだけのラベンダーが刈りとられています。
どうですか?多いと思いましたか?それとも、妥当な量だと感じたでしょうか?
一方で「希少な精油」と紹介される精油もいくつかあります。
その代表が、ローズ・オットー。
ばらの精油です。

「ブレンドの必要がない香り」とか
「アロマテラピーの女王」と言われて、とても人気ですが、とても高価です。
ここ数年で、また値上がりが続いています。
そんなローズ・オットーは、
「ローズ・オットー」という品種のバラを使用していて
バラの花の部分だけを摘み取って、精油を採るのですが、
1キロのばらの精油を得るのに、4~5トンの花が必要なんです。
ほんの1滴に50~60個のばらの花が詰められていることになります。
なんて贅沢なことでしょうか・・・
そりゃあ、高価になるはずですよね。
植物たちの命や生きる力が、精油に
精油をとるために収穫された植物は、
精油を採取された後にはもう何も残りません。
コーヒーを淹れた後のコーヒーかすと一緒です。
植物たちの「命」や「生きる力」は、精油にギュギュっと、集められています。
精油の成分が高濃度なのも、納得ですよね。
植物たちは、私たち人間のために命を分けてくれてくれているんだなぁ。
初めて使いきることで、改めて感じることができました。
そして、精油を1本使いきれたことに、小さく「よかった~」と思えたのです♪
植物たちの命を無駄にしない工夫
たくさんの植物が命をわけてくれた精油。
だからこそ、最初から「使い切れない」と言うのではなく
使いきれるように工夫をしたい・・・
現在サロンで扱っている精油は他のメーカーと同じく10mlが通常サイズですが、
半分の5mlで発売されている精油もあります。
私は、5mlの用意がある精油は、すべて5mlで購入しています。
これも、精油を使いきる工夫のひとつ。
お客様に購入いただけるように在庫も少し持っていますが、できるだけ最小限になるようにしています。
もし、アロマを取り入れたい
お気に入りの香りをお迎えしたい。そう思ったら、
ぜひ私たちアロマセラピストやインストラクターに声をかけてください。
気に入った香りは、毎日でも香って楽しみたいけれど、
買ってみたけど、好きじゃなかった。
ということが起きたら、活かされないままの植物たちの命がもったいないですよね。
hamacaでは「精油を選びたい」とおっしゃって、サロンにお見えになるお客様もいらっしゃいますよ。
お客様のご希望を伺って、精油を提案したり、
香りを確かめていただいたりして、安心して、納得して、精油をお手元に迎えていただけています。
植物たちが、私たちに分けてくれた「命」と、「生きる力」
感謝して、大切に取り入れて、
心も身体も健康に、おだやかに過ごしましょうね。